「越前市でもソバの播種作業を無事終えることができました」
8月上旬までに行われたソバの播種作業は大方無事終えることができました。7月下旬よりはじまりましたソバの播種作業も大方の地区で8月上旬には終えることができました。
「今回は旧今立町の山室地区での播種作業状況を報告」
越前市でも数地区に分けての作業となりますので一時集中作業となり、1~2週間はバタバタとした日が続きます。今回は山室地区での播種作業状況をお知らせいたします。山の向こうにはお隣今立郡池田町があります。総面積194.72km2の町土のうち約91.7%が山林となっている自然豊かな町です。ここ山室地区も豊かな山の水と地形から生まれる寒暖の差によってできる農作物もひと味もふた味も違います。
「昨年度収穫された福井県在来種の種を使う」
昨年度収穫された福井県在来種の種の中でも質の良いものを種として使います。種というと案外質の悪いものを使いがちですが、質の良い玄そばを次世代に繋げることで上質のソバが育っていきます。
「春播きと夏播きでは使う種の品種が違うのは何故か?」
そういえば先月から販売開始している春播きの夏収穫する「ふくい越前夏そば」非常に大好評でございますが、秋播きの品種(福井県在来種)を夏蕎麦として春播きすると栄養生長が続き結実しにくく、収穫量が期待できません。逆に夏型の品種(キタワセ等)を秋蕎麦として夏播きすると、栄養成長が確保できずに開花結実し、収穫量が低くなるとのことらしいです。春播き及び夏播きそれぞれに適した品種を用いることが重要となります。
「ソバの種は機械によって播種されるが播き方にも違いがある」
機械によって播種作業は進められていきます。この地区は条播にて播種。大体10a当たり播種量は5kg程度となります。
「ソバの栽培で一番重要なのは排水対策である」
そばは何に弱いかというと湿害に極めて弱い作物であります。近年は局地的な豪雨など、降雨後の地表水の停滞や過湿による出芽不良、初期生育不良が発生してしまうので、蕎麦栽培にとって一番厄介な雨の対策が重要となります。
「機械作業だけでは端部や一部の排水が不十分になる」
機械による溝掘り以外にも、人力による排水路作りなど必要となりますが、さすがにこの時期は35度を超える炎天下の中、こまめに水分を補給しながらの作業となりますが、作業が終わり、夜帰った後も体が火照って非常に体力を消耗します。さてさて、汗をかいた分だけ秋にいい結果が出るように祈っております。
ここからは毎年書いておりますが、人間さんは少しだけ手助けするだけ。後はおてんとうさまと自然の力と蕎麦の力強い生命力にお任せです。