「スロヴェニア産そば粉で手打ちそばを打ってみた」
さて、今回は「スロヴェニア産そば粉」で蕎麦を打った時の奮闘記です。スロヴェニア大使館から送られてきたそば粉は1kg袋入りを10袋と、日本でいう抜き実(蕎麦の外の黒い皮を取り除いた蕎麦の実)を1kgを1袋いただきました。
「スロヴェニア産の蕎麦粉と抜き実をいただきました」
蕎麦粉は紙袋に包まれており、日本風の蕎麦を打つという点ではちょっと心配な感じでした。でも背面には食べ方の説明なのでしょうか?可愛らしくイラストが入っています。日本では、なんとなく堅苦しいパッケージや素っ気ないパッケージが多いような気がしますから、このようなパッケージだとお洒落で可愛らしくていい感じですね。
「スロヴェニアでは抜き実を”カーシャ”という」
もう一ついただいた抜き実(丸抜き)は大学生の創作料理に使用するとのことで全部お渡ししてしまいましたが、袋の上から見た感触では日本の抜き実と違って、蕎麦の実を炒っている?乾燥させている?ような感じが見られました。もし炒っているなどしているとしたら保存性などを考えてのことなのでしょうか?(画像なし)
スロヴェニアでは抜き実(ソバ米(蕎麦の実から殻を取ったもの))のことのことをを「カーシャ」といいます。カーシャは日本でいうお粥(雑炊・リゾット)にしたり、ケーキやソーセージの材料にもなります。
「スロヴェニア産の蕎麦粉の袋を開いてみると」
そば粉の袋を開いてさっそく感触を確かめました。開いた瞬間!何というか独特の香りがします。確かに蕎麦の香りもするのですが、その中でも焙煎したような香ばしさが気になります。フルイにて篩った感じでは極端に粗くもなく細かくもなく・・・な感じでしたが・・・初めて頂いたときに試作で打った時には、二八蕎麦(そば粉を八割、つなぎ粉を二割)にて打ってみましたが延ばしているときにもボソボソ感があり、かなりてこずりました。打ち上がりを関係者にお分けして食べていただいたところ茹で上がりで麺が切れるとのことで本番の交流会用には三七蕎麦(そば粉を七割、つなぎ粉を三割)にての蕎麦打ちとなりました。
「つなぎ粉を3割入れて、いざ蕎麦打ちに挑戦してみた」
木鉢での作業を終えたところです。加水率は60%+α程度といったところでしょうか?水回しの最中もそば粉が水分を吸っていくというような感触でした。スロヴェニア産のそば粉は炒った玄そばを粉にしているのではと感じましたが、どうやらそうみたいのようですね。
「慎重に慎重にそば玉を延ばしてみます」
延しの作業に入りましたが、う~んいつものそば粉と違って非常に勝手が違います。慎重に慎重に延ばしていきます。そば粉とつなぎの割合をもう少しつなぎ多めでもいいかもしれませんでした。麺体への手での当たり具合というか感触がザラッとしているようなパサつくようなそんな風に感じられました。四つ出しの時点でだいぶん周りがひび割れてきました。しかしこの延ばしている時点でも炒ったような香ばしい香りがプンプンします。
「何とか延ばし終えて、最終段階の蕎麦切り」
さて最終段階の蕎麦切り、ここまで来たら少し安心です。少し太めの田舎蕎麦風に切っていきます。
「スロヴェニア産の蕎麦粉で手打ちそばを食べてみての感想」
ようやくスロヴェニア産のそば粉が日本風のお蕎麦になりますよ!イベントの時にはおろし蕎麦にて食べてみました。特に強く感じた香ばしさも麺にして茹でた後では和らいでいました。十分日本風の蕎麦でいただいても美味しかったです。麺もシッカリとつながっていて、切れることもありませんでした。日本とスロヴェニア両国のコラボということで中々面白い体験をさせていただきました。少しの残ったそば粉にて今度はガレットや公使がおっしゃっていたそば粉のパスタや本場スロヴェニア風の料理にも挑戦してみようかな?なんて思っております。