「森六」「生蕎庵」多様な蕎麦店のある越前市粟田部町でお蕎麦のハシゴ。

「桜のシーズンも終わり、これからは次第に新緑の季節に」

4月も中旬となりました。10日前後までは、桜が満開で各地でさくらまつりなど行われておりました。地域でのおまつりの後片付けの後に何十年かぶりに公園の桜の下でお花見をしました。そんな桜もあっという間に散り、これからいよいよ新緑の季節になります。

「名古屋からのお客様が弊社にご来店」

そんなある日、いつもお世話になっている名古屋のお蕎麦屋さんのご店主がこちらまで来られるということで、弊社にご来店。色々蕎麦粉のことや製粉のことなどお話ししているうちに12時近くになり、せっかく福井県まで来られたので「福井のお蕎麦を食べに行きましょう!」ということで越前市のお蕎麦屋さんに向かいました。

「昔からの越前市粟田部町のお蕎麦屋さん(手打ちそば森六)」

まずは、蕎麦専門雑誌や色んな福井県内蕎麦関係の本ではまず掲載されているほど有名な蕎麦店「森六」さんで越前のおろし蕎麦を食べてもらおうと向かいました。明治4年に創業し140年と老舗の店舗は越前市粟田部町にあります。子供のころはすぐ近所に住んでいたので昔は自宅にお客様が来られた時などは、ここでお蕎麦の出前をとっていたような気がしますが・・・確か太い蕎麦を噛みしめながら食べて、大根おろしのあまりの辛さにヒーヒー言いながら食べた記憶があります。今でも店舗の前を毎日通りますが、お昼時の駐車場は県外ナンバーの車ばかり止まっていて、お蕎麦を食べるために県外から来られるほどの蕎麦好きの多さに驚かされます。

手打ち蕎麦森六の店頭

「メニューはおろし蕎麦とせいろ蕎麦とシンプル」

店内に入ったら奥の座敷も手前のテーブルもほぼ満席で、開いていたテーブルに座り、福井県での最初の一杯ならやっぱり越前おろし蕎麦ということでおろし蕎麦の大盛りを注文。おろし蕎麦(並)が650円、大盛りは1,150円。その他にせいろ蕎麦が950円だったかと・・・しばし待ってやってきたおろし蕎麦は越前らしい太打ちのお蕎麦。どっとかけられた大根おろしはやっぱり辛かった。大根の辛みと蕎麦の甘味に鰹節の風味が合わさります。

手打ち蕎麦森六のおろし蕎麦

「昨年12月に開店したばかりの(自家製粉生蕎庵)」

さて、せっかくですからもう一軒お連れしたいと向かったのが以前もご紹介した「自家製粉生蕎庵」さん。「森六」さんから数百mの距離に位置しております。旧今立町の数百m範囲内にお蕎麦屋をいただけるお店は何件も有り、蕎麦が当たり前のように親しまれている土地柄を感じます。

石臼挽き自家製粉「生蕎庵」の店頭

「低温で数年熟成させた福井県産玄そばを自家製粉した蕎麦」

前回はおろし蕎麦を頂いたので、今回は盛りそばを注文。おろし蕎麦も盛り蕎麦もすべて自家製粉の十割蕎麦。おろし蕎麦は玄挽きの黒っぽい野趣あふれるお蕎麦でしたが、盛り蕎麦は抜き実を挽いた蕎麦粉を使っております。その玄そばも数年低温で熟成させた玄そばを使用しているとのことです。玄そばを低温で長期保存することにより、そばの持つ旨みや甘味などを引き出した「熟成蕎麦」。蕎麦だけを一口に含んで噛みしめてみると穀物っぽい風味と旨みがあります。つけ汁以外に岩塩が付いてきたので、塩を一つまみ振り掛けて食べてみるとそばの甘さがましてきます。

石臼挽き自家製粉「生蕎庵」の熟成蕎麦

「熟成蕎麦」は収穫したての新そばの緑かかった色はありませんが、蕎麦独特の香ばしさや旨みが十二分に楽しめました。玄そばの保存から製粉など、新しい試みを行えば可能性がいくらでも広がる、などと思いながらお店を出ました。

石臼挽き自家製粉「生蕎庵」のもり蕎麦のアップ

もう一軒蕎麦屋めぐり!と行きたいところでしたがさすがにお腹が一杯で今回はここまででした。その後も、名古屋の蕎麦事情など色々と貴重なお話も聞けて充実した一日となりました。

「森六」

福井県越前市粟田部町26-20

TEL/FAX(0778)-42-0216

営業時間:午前11:00~午後5:00

※売切れ次第終了

定休日:毎週月曜日・第3火曜日(祝日の場合は翌日)

自家製粉「生蕎庵」

福井県越前市千原町7-7

TEL/FAX:(0778)-42-0589

営業時間:平日 午前11:30~午後3:00(午後 5:00~午後6:00)

※蕎麦が無くなり次第終了

定休日:毎週火曜日、第3水曜日