そば打ちで余ったお蕎麦を便利に冷凍保存。食べたいときに簡単調理する方法。

「そば打ちで余ったお蕎麦を便利に冷凍保存。」

 もうしばらくすると11月になりますが、いよいよ秋の新そばが登場します。新そばの色と香りと味わいはこの時期にしか楽しめない旬の楽しみですが、ついついたくさん蕎麦を打ちすぎてしまうことも・・・そんな時はこんなお蕎麦の保存方法はどうでしょうか?

「市販の容器などを活用して茹でたお蕎麦を冷凍保存します」

 今回は、市販のプラ容器などを活用することで便利で簡単に、茹でたお蕎麦を冷凍保存する方法をご紹介します。こうしておけば冷凍したお蕎麦を簡単に調理して「お酒を飲んだ後の〆に」「ちょっと小腹がすいた時のお食事に」「料理をする時間がない時に手っ取り早く」美味しいお蕎麦を食べることができますよ!

 まずは打った生蕎麦を用意します。蕎麦を打ってから時間が経過してしまいますと、麺が乾燥してしまい茹でた時に麺が切れて短くなってしまいますから、蕎麦を打ってから少しでも早く保存してしまいましょう。良いのは打った当日に冷凍保存してしまうのが望ましいです。

容器に入った打ちたての生蕎麦
お蕎麦を打ちすぎて美味しいけど全部食べきれない時があります。

「用意する物は市販のフードパックだけで大丈夫」

 さて、用意する物は一つだけです。よくホームセンターや百円ショップなどで売っているプラ容器のフードパックを用意します。大きさはお好みで、一度にたくさん食べたい方は大きい容器を選択。少量ずつちょこちょこと食べたい方は小さい容器を選択してください。大体一人前程度の量ずつ保存するのでしたら、長さ150mm程度・幅120mm程度・深さ20~30mm程度の大きさのフードパックですとちょうどいい感じでした。フードパック以外の容器ですと、蓋は付いてませんがバーベキューなどで使うアルミ容器でも大丈夫です。その場合はサランラップを容器に敷いてから、茹でた蕎麦麺を容器に入れて、麺全体をラップで包んでやるといいですよ。

 生蕎麦の茹で方にもコツがいります。茹で方につきましては、以前書きましたこちらの記事をご参考ください。→「お蕎麦の美味しい茹で方※ワンポイント:今回のように茹でたお蕎麦を冷凍保存する場合は、生蕎麦の茹で時間を少し短めにしてください。(冷凍保存されるまでの時間経過で麺が若干柔らかくなってきます。)

茹でたてのお蕎麦と保存容器
プラ容器以外にも蓋は付いてませんがバーベキューなどで使うアルミ容器でも大丈夫です。

「茹でた蕎麦麺をまずは容器に入れます」

 茹で上げたそば麺を少量ずつ一掴みしながら水を切ります。さらにクッキングペーパー上で麺についている水分を軽く拭いてから、用意した容器に入れていきます。※ワンポイント:容器にはたくさんの蕎麦麺を一度に入れたくなりますが、ある程度のすき間があるようにふんわりと優しく、あまりぎゅぎゅうと詰め込まないように入れましょう。麺と麺が接触する箇所が少なくなるため、解凍した時にほぐれやすく、麺同士がくっつき難くなります。

茹でたてのお蕎麦をつまみ上げた状態茹でたお蕎麦をキッチンペーパーで水切りした状態茹でたお蕎麦を容器に入れた状態

「容器に入れた蕎麦麺を冷凍して冷凍庫で保管します」

 容器に入れた蕎麦麺はすぐに冷凍庫で冷凍しましょう。最近の冷蔵庫には急速冷凍できる冷蔵庫などもあるみたいなので、出来れば時間をかけずに冷凍したほうがいいです。急速冷凍機能がない場合は、インターネット上で「急速冷凍 方法」で検索しますと色々と急速に近い冷凍方法が出ているみたいです。※ワンポイント:一度使ったフードパックは損傷がない場合は洗って再び使うこともできます。また、作った数が多くて冷凍庫のスペースがかさむ場合は、冷凍できた麺を容器(フードパック)から取り出し、ジップロックなどでまとめて保管してもいいかもしれません。

容器に入れた茹で蕎麦を冷凍庫に入れた状態
フードパックに入れた茹でたての蕎麦麺を冷凍庫で冷蔵保管します。

「冷凍保管した蕎麦麺の食べ方(福井駅の立ち食いそば”今庄そば”風に)」

 それでは「お酒を飲んだ後の〆に」「ちょっと小腹がすいた時のお食事に」「料理をする時間がない時に手っ取り早く」の時に美味しく冷凍したお蕎麦を食べてみましょう。今回は「江戸時代創業福井の老舗醤油醸造元のこだわりだしつゆ」を使って福井県のJRの駅内(現在は福井駅・武生駅)にある立ち食い駅そば「今庄そば」風に温かいお蕎麦を作ってみました。

 だしつゆは3倍希釈タイプですからお湯を沸かして適量のだしつゆを加えて沸騰しないように温かくします。ちょっと濃いめにしたり薄味にしたりはお好みで!

出汁つゆを温めている状態
こだわりだしつゆは、かつおだしの香りがプンプンとして甘みが強めで、温かい蕎麦のつゆにおススメです。

※ちょっと福井県のご当地蕎麦話
 福井県内で親しまれている駅そば「今庄そば」は、福井県の南越前町(旧今庄町)というそばの産地(今庄在来種)でも知られる地域にて誕生したそうです。昔は機関車を増結して重連運転にて今庄町と敦賀市の間の木ノ芽峠を越えていたのだが、機関車の付け替えには長く時間がかかるので、作業が終わるのを待っているお客様のために、昔の今庄駅には食べ物屋さんや名物の蕎麦を出すお店が出来たそうです。そのお蕎麦を出していたお店が現在の「今庄そば」であり、豊岡商店さんというお店が営業をしていてもう創業80年以上にもなるとの事です。特徴はかつおだしの香りがプンプンとして、甘みのある汁にちょっと柔らかめの茹で麺が入り、かつお節と刻みネギが乗ったかけ蕎麦が基本です。福井県民に親しまれている昔ながらの立ち食い蕎麦です。

「冷凍された麺は優しくほぐしてやります」

 冷凍された蕎麦麺は、良く冷凍食品コーナーに置いてあるような冷凍麺のような形になります。出汁つゆは沸騰しない程度の温度で維持させ、出汁つゆに冷凍された麺を投入します。無理にかき混ぜずにしばらく(1分~1分半)程度しますとホロホロと麺がほどけてきますので、麺も出しつゆも食べごろの温かさになったら丼に移して、かつお節・刻みネギや天かすの他にもお好みのトッピングをのせて完成です。

冷凍保存された茹で蕎麦冷凍保存された茹で蕎麦を汁に入れた状態

 今回はそば粉8割につなぎ粉2割のいわゆる二八そばで作りました。冷凍で保存した麺は、確かに打ちたて茹でたてのお蕎麦に比べますと少し柔らかめですが、やはり食べてみると市販の冷凍麺と比べても蕎麦の香りがして美味しくいただけました。ここまでの所要時間約3~5分程度ですので、カップラーメンなどのインスタント食品ばかりではちょっと健康に・・・という場合でも是非おすすめです。是非お試しください。

温かいかけ蕎麦の出来上がり状態
かつお節・刻みネギ・天かすをのせて「今庄そば」風のかけ蕎麦の出来上がり。
初めてでも大丈夫!そば打ちセット